【1月30日 AFP】トラブルが相次いだことから各国で運航が停止されている米航空機大手ボーイング(Boeing)の新世代ジェット旅客機B787「ドリームライナー(Dreamliner)」について、日本の航空大手2社は30日、運行停止以前にも、保有する複数のドリームライナーのバッテリーを交換していたことを明らかにした。

 全日空(All Nippon AirwaysANA)の広報担当は、同社のB787でのバッテリー交換が10件あったと述べた。一方、日本航空(Japan AirlinesJAL)はAFPの取材に対し、複数のバッテリーが交換を必要としたと語った。

 自らがローンチカスタマーであるANAは1月16日、バッテリー系統の異常が原因とみられる煙が発生したためB787を緊急着陸させたが、 ANA広報室によると、それ以前にバッテリーの交換が10回必要となった。同社では2011年11月からB787を運航しているが、1か月しかもたないバッテリーや、中には1週間で交換が必要なバッテリーもあったという。またメインバッテリーが一部しか充電できていない例が4件、他の2件ではバッテリーまたは補助電源装置(APU)が動かなかった。

 10件の交換はすべて2012年中に行われたもので、内訳は5月に2件、10月に4件、11月には同じ日に2件、12月は2件となっており、同社のB787、17機中7機で交換があった。

 一方、JALの広報もAFPの取材に対し、同社でも世界規模での運航停止よりも前にB787のバッテリーで複数回の交換があったと述べた。詳細はまだ得られていないという。(c)AFP/Harumi Ozawa