【1月26日 AFP】常に第一線で活躍する米国のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)国務長官(65)が、このたび「オタク眼鏡」という最新ファッショントレンドの波に乗った。

 胃の感染症と脳振とう、さらには頭部の血栓という相次ぐ体調不良に襲われたクリントン長官は、1月初めに公務に復帰した際、太い黒縁の眼鏡を掛けていたことで、多くの人を驚かせた。

 米議会で23日に行われた7時間に及ぶ公聴会では、この眼鏡が絶大な効果を発揮した。議論が白熱した時には共和党の質問者をちぢこまらせるような目つきで見据え、仲間の民主党議員から賞賛を浴びた際には気を引くようなそぶりで眼鏡の位置を直した。

 女子学生にとっては常識だが、オタク眼鏡は最新ファッションアイテムの1つだ。

 だがフィリペ・レインズ(Philippe Reines)国務副次官補の話では、クリントン長官が眼鏡を使い初めたのは12月初めに起きた脳振とうが原因だという。レインズ氏は「コンタクトレンズの代わりに眼鏡を掛けているのは、脳振とうの後遺症が理由。眼鏡を掛ければ問題なく見える」と声明で述べている。

 クリントン長官は、欧州訪問から12月7日に帰国した直後、胃の感染症で体調が悪化。脱水症状を起こして失神した際に脳振とうを起こしたほか、脳振とうが原因の血栓が見つかり、昨年末に数日間入院していた。

 クリントン長官はあと数日で国務長官の職務をジョン・ケリー(John Kerry)上院議員に引き継ぐ予定だ。(c)AFP