【1月23日 AFP】スペイン・マドリード(Madrid)の地下鉄構内で21日、電車が到着する直前、線路内に転落した女性を男性警官が救出し、その様子を駅の監視カメラがとらえた。

 事故は21日午後、マドリード南西部マルケス・デ・バディーリョ(Marques Vadillo)駅で起きた。警察が公開した監視カメラの映像によると、ホームで買い物袋を手に持ち、ハンドバッグを自分の前に置いて立っていた女性が突然、前方に倒れ込み、そのまま前転するようにして線路内に放り出された。

 ホームにいた通行人数人が駆け寄ったが、ホームから降りようという者は誰もいなかった。そこへ同じホームにいた非番の警察官が、ホームから線路に降りて駆けつけ、地下鉄が来る間際に女性を抱き上げた。地下鉄は構内に入ろうとしたところで止まり、その間、警官は乗客の助けを借りて、女性を反対側のホームの上に運び上げた。

 この救出劇の「英雄」と称賛されている38歳の警官については「ルベン」という名前しか発表されていないが、日刊紙エル・パイス(El Pais)にこう語っている。「昇進の講習を受けていて、その書類を見ていた時、ドンという音と女性の叫び声が聞こえた。線路を見ると、女性が倒れていて動きがなく、地下鉄が来ようとしていた。女性は持ち上げた時、気を失っていて、とても重く感じた。後で意識が戻ってから聞いたところ、完全にもうろうとしていて、すごく暑く感じ、他は何も覚えていないそうだ」。女性は病院で治療を受け、激しい頭痛を残しながらも回復したという。

 保守系日刊紙エル・ムンド(El Mundo)のオンライン版で、ある読者は「自分の命を危険にさらしても他人を助けようという、心の広い人がいることを教えてくれた警察官に感謝したい。今の厳しく、悲しい時代にあって大きな慰めになる話だ」と感想を投稿した。(c)AFP