【1月18日 AFP】米国とソマリア両政府は17日、ワシントンD.C.(Washington D.C.)で、正式に国交を樹立した。米国がソマリア政府を正式承認したのは、1991年にソマリア内戦が起き、混乱が続いて以来、これが初めて。

 ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は同日、ソマリアのハッサン・シェイク・モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領と会談した後、「今日は画期的な日。旅の終わりではないが、それへの重要な礎石となった」と述べ、国交樹立を評価した。

 アフリカ東部に位置するソマリアでは1991年に内戦が発生、その2年後の93年には国連(UN)の多国籍軍に参加していた米軍部隊が首都モガディシオ(Mogadishu)に上陸、地元武装勢力と銃撃戦となった。この戦闘で米軍ヘリ「ブラックホーク(Black Hawk)」2機が撃墜されたほか、米兵18人が殺害され、遺体が市内で引き回される惨事となった。

 ソマリアでは昨年実施された大統領選挙でモハムド大統領が選出され、これにより8年間に及んだ暫定統治が終了し、正式政権が発足した。

 米政府関係者は、「国務省は具体的なソマリア支援策をまだ打ち出していないが、今回の正式承認により米国際開発局(United States Agency for International DevelopmentUSAID)を通じた支援が可能になる」との考えを示した。(c)AFP