【12月6日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William)の妻キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)が入院しているロンドン市内の病院に4日早朝、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の名をかたったオーストラリアのラジオ局から偽電話があり、看護師がキャサリン妃の病状の詳細を漏らしてしまった。病院側は5日、この事実を認め「非常に遺憾に思う」とのコメントを発表した。

 キャサリン妃が入院するキング・エドワード7世病院(King Edward VII's Hospital)に偽電話をかけたのは、オーストラリアのラジオ局「2Day FM」のパーソナリティー、メル・グレイグ(Mel Greig)さんとマイケル・クリスチャン(Michael Christian)さん。番組のなかで2人はエリザベス女王とチャールズ皇太子(Prince Charles)になりすまし、キャサリン妃の担当看護師から同妃の症状などを聞き出した。

 グレイグさんがエリザベス女王の声色を真似て「孫のケイトと話したいのだけど」と言うと、交換手は「そのままお待ちください、女王様」と答え、キャサリン妃が入院している病棟に電話をつなぐため電話を保留にした。

 その間、2人は「ほんとにつながっちゃうの?もし成功したら、これまでかけた偽電話のなかで一番簡単ね。女王風のアクセントが効いたのかしら」などと話していた。

 電話がキャサリン妃が入院している病棟につながると、電話口に出た看護師は「今は眠ってらっしゃいます。今夜は吐き気もないようです」などとキャサリン妃の状況を豪ラジオに話した。

 女王役のグレイグさんが「見舞いには何時ごろ訪ねたらよいかしら。私は女王でしょ。病院まで送迎の車を頼まなければならないの」と尋ねると、看護師は「午前9時以降なら、いつでも大丈夫です」と答えた。それまでにはキャサリン妃もしっかり目覚めているという。また看護師は、自分の勤務時間中にキャサリン妃は一度も嘔吐していないと話した。

 その後、2Day FMは偽電話によって迷惑をかけ「大変申し訳ない」と謝罪した。英王室は、この件に関するコメントは発表していない。(c)AFP/Katy Lee