【11月2日 AFP】政府軍と反体制派による内戦状態が続くシリアで、北西部の戦略的要所を反体制派が完全制圧したと、在英のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が2日発表した。同国第2の都市アレッポ(Aleppo)に展開する政府軍は戦力の増強が難しくなったと同団体は述べている。

 反体制派が制圧したとされるのは、アレッポから首都ダマスカス(Damascus)と地中海沿岸へそれぞれ通じる2本の主要幹線道路が交差するサラケブ(Saraqeb)地区の検問所。現在、市街から25キロ四方を反体制派が掌握しており、政府軍は退却したという。

 一方、動画共有サイトのユーチューブ(You Tube)にはこの検問所で「処刑」される政府軍兵士だとされる映像が投稿された。国連人権高等弁務官事務所(Office of UN High Commissioner for Human Rights)のルパート・コルビル(Rupert Colville)報道官は「新たな戦争犯罪の恐れが極めて高い」と述べ、人権侵害の証拠として扱う可能性を示唆した。(c)AFP