【10月11日 AFP】フランスの電話会社が、契約者の女性にフランス国内総生産(GDP)の6000倍近くもの電話料金の請求書を誤って送っていたことが分かった。女性が問い合わせたコールセンターの担当者は、しばらく間違いを認めようとしなかったという。

 電話会社のブイグ・テレコム(Bouygues Telecom)からの請求書を開いたフランス南西部ボルドー(Bordeaux)地方のペサック(Pessac)に住むソレンヌ・サン・ジョゼ(Solenne San Jose)さんは目を疑った。そこには「11,721,000,000,000,000」と1京1721兆ユーロ(約117京円)もの請求額が記載されていた。

「ゼロが多すぎて、いったいどれほどの金額なのか見当もつきませんでした」(サン・ジョゼさん)

 間違いに違いないと思ったサン・ジョゼさんはブイグ・テレコムのコールセンターに問い合わせたが、担当者からはコンピューターが出した請求書は修正不可能で、口座からの引き落としを止めることもできないと告げられたという。

 すさまじい勢いで何度か電話した末にサン・ジョゼさんはようやく同社に間違いを認めさせることができた。正しい請求額は117.21ユーロ(約1万1800円)だったという。

 ブイグ・テレコムはAFPの取材に対し、誤請求は印刷時のミスが原因で、その後の混乱はコールセンターのスタッフとサン・ジョゼさんとの間で起きた誤解によるものだと説明している。(c)AFP