【9月10日 AFP】中米ニカラグアで8日、同国最高峰のサンクリストバル(San Cristobal)火山(標高1745メートル)が3回にわたって噴火し、地元当局によると周辺住民3000人が避難した。

 首都マナグア(Managua)から北西に135キロ離れたニカラグア北西部にあるサンクリストバル火山は同国で最も活発な火山の1つ。テレビは噴煙が立ち上る同火山の様子を放送した。

 民間防衛当局によると、噴火活動が拡大した場合を想定し、トラック50台、兵士350人が住民退避に備えて待機している。

 ニカラグア国土地理院(INETER)は、今後も大量の火山性ガスの噴出と散発的な噴火が続くと予測している。

 ニカラグア防災当局によると、サンクリストバル火山の山腹には複数の小村落が点在し、風に流された火山灰がこれらの村落に降る恐れがあるため、該当地域の住民3000人に避難命令が出された。

 サンクリストバル火山の噴火に先立つ5日、隣国コスタリカでマグニチュード(M)7.6の地震があった。揺れはニカラグアでも観測され、強い地震によって噴火が誘発される可能性があるため、INETERは国内にある複数の活火山の監視を始めていた。

 サンクリストバル火山の噴火について、大統領夫人でもあるロサリオ・ムリジョ(Rosario Murillo)政府報道官は、噴煙は上空5000メートルの高さに達していることから、噴火活動がいっそう活発化する可能性があるという指摘を米国の専門家から受けていることを明らかにした。(c)AFP