【9月3日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は1日、インターネットでの熱い要望に応じて、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が愛飲するホワイトハウス特製「ハニービール」のレシピを公開した。

 ホワイトハウス専任シェフの1人、サム・キャス(Sam Kass)氏は、「ホワイトハウス特製ビールの話題があちこちで『発酵』し、国民がワクワクしていることを受けて、いま『ホップする』(流れに飛び込む)べきだと決断した」とホワイトハウスのブログで説明。このビールを、ビールの種類「エール」と応援を意味する「エール」の二重の意味をかけた「大統領へのエール(Ale to the Chief)」と呼んだ。

 キャス氏によると、初代大統領ジョージ・ワシントン(George Washington)がバージニア(Virginia)州マウントバーノン(Mount Vernon)の私邸でビールやウイスキーを作り、第3代大統領トーマス・ジェファソン(Thomas Jefferson)がワインを醸造したことは知られていたが、ホワイトハウスの敷地内で酒類が作られたという記録はこれまでになかったという。

 きっかけは前年、自家醸造ブームに触発されたオバマ大統領が家庭用醸造セットをホワイトハウスに買ったことだった。それ以降シェフたちは、地元の醸造所のレシピを元に、余暇にビールを作っているホワイトハウス職員たちのアドバイスも参考にして「ホワイトハウス・ハニー・ブラウン・エール(White House Honey Brown Ale)」のレシピを磨き上げた。原材料の蜂蜜は、中庭サウスローン(South Lawn)にあるホワイトハウス初の「養蜂園」で採れたものだ。

 ホワイトハウスのウェブサイト上で市民からの要望を募るページ「We the People」では、ハニー・ブラウン・エールのレシピ公開を求めて1万2000人以上が署名した。オバマ大統領は8月29日にソーシャルメディアReddit上で行われた対話集会で、ハニー・エールのレシピを近く公開すると約束し、「私自身の体験から言うけれども、あれはおいしい」と語っていた。

 ホワイトハウスのブログには、ハニー・ブラウン・エールの詳しいレシピに加え、ホワイトハウスのキッチンで手間と時間をかけてビールが造られる様子を追った動画もある。「ホワイトハウス・ハニー・ブラウン・エール」の作り方はホワイトハウスのブログ、「www.whitehouse.gov/blog/2012/09/01/ale-chief-white-house-beer-recipe」で公開されている。(c)AFP