【8月23日 AFP】シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の転覆を目指して戦闘を続けている反体制派を英国とドイツがひそかに支援していると19日付の両国の新聞が報じた。両国の情報機関はシリア軍の動向に関する情報を反体制派に提供しているという。

 独紙ビルト日曜版(Bild am Sonntag)はドイツ連邦情報局(BND)の当局者が「アサド政権打倒に向けてわれわれが重要な貢献をしていることは誇ってよい」と語ったと報じた。

 同紙によれば、ドイツの情報部隊はシリア沖に配備され、トルコにある北大西洋条約機構(NATO)軍基地でも活動している。トルコ政府はアサド政権に厳しい姿勢を取っており、反体制派の自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)のメンバーもトルコに入っている。

 一方、英日曜紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)は、英国の情報部隊がキプロス(Cyprus)に設置された複数の拠点で収集した情報を使って政府軍に対する反体制派の攻撃を支援していると報じた。

 同紙は、英国が行った最も価値のある情報活動として激戦地のアレッポ(Aleppo)に向かう政府軍の移動状況に関する情報の提供を挙げている。アレッポは商業の中心都市で、現在はその一部を反体制派が掌握している。(c)AFP/Jean-Marc Mojon