【8月22日 FAP】1937年、世界一周飛行中に太平洋上で消息を絶った米国の女性飛行士アメリア・イアハート(Amelia Earhart)の最期を解明するために結成された国際調査隊が、今年7月の調査で撮影された海底の映像に、機体の一部の可能性があるがれきが映っていたと発表した。

   「歴史的航空機の発見を目指す国際グループ(The International Group for Historic Aircraft RecoveryTIGHAR)」による調査で撮影された高精細映像を分析したところ、キリバスのニクマロロ島(Nikumaroro Island)の西の海底に「人工物」が散乱しているのが発見された。

 過去23年間で10回目の調査となった7月の調査では、イアハートが緊急着陸してしばらく生存していたとみられている無人島の周辺の海底の撮影が行われた。

 TIGHARの責任者、リチャード・ジレスピ(Richard Gillespie)氏は、AFPの取材に「海中写真には、着陸装置の部品と一致する物体が写っている」と語り、タイヤの可能性がある物体を調査チームが発見したと述べた。

   「これは進展が期待できる」とジレスピ氏は述べた。「さらに詳細な分析をする必要がある。ミステリーが解明されたとわれわれは思っていない。これは調査の次のステップだ」

 1937年7月2日、当時39歳のイアハートはナビゲーターのフレッド・ヌーナン(Fred Noonan)と共に地球一周飛行の最終段階にあり、パプアニューギニアから米カリフォルニア(California)州へ向けて出発した。

 イアハートは途中、給油のためハウランド(Howland)島を訪れる予定だったが、離陸から数時間後、最後となった無線通信で、島の位置を特定できずに燃料が少なくなっていると述べていた。

 これまでに数多くの調査が行われてきたが、機体の痕跡は1つも発見されていなかった。ジレスピ氏は、追加調査で有望な結果がでれば、2年以内にもう一度調査チームを派遣することになるかもしれないと語った。(c)AFP