【8月21日 AFP】(一部更新)日本の外務省は21日朝、シリア北部のアレッポ(Aleppo)で死亡した日本人女性ジャーナリストが山本美香(Mika Yamamoto)さん(45)であることが確認されたと発表した。

 在外邦人保護を担当している外務省職員は、山本さんは政府軍と反体制派の戦闘の取材中に銃撃戦に巻き込まれたと語った。

 山本さんは独立系通信社ジャパンプレス(Japan Press)に所属するジャーナリストで、山本さんとともに取材を行っていたジャパンプレスの記者が遺体を確認したという。

 米国が資金援助するアラビア語放送アルフーラ(Al Hurra)は、ジャーナリスト4人を乗せた車両の運転手の話として、攻撃してきたのは服装から見て反体制派の自由シリア軍(Free Syrian ArmyFSA)のようだったと伝えた。だが、FSAはこれを否定し、攻撃は政府軍によるものだと主張しているという。

 また、シリア国内で活動するNGOによると、同じ攻撃でレバノン人女性1人を含むアラブ人2人とトルコ人のジャーナリストが行方不明となっている。

 ジャパンプレスのウェブサイトによると、山本さんは1995年にジャパンプレスに加わり、アフガニスタンやイラクなどの紛争地で取材していた。

 シリアが2011年3月に内戦状態に陥ってから、同国で戦闘などに巻き込まれて死亡した外国人ジャーナリストは山本さんで4人になった。

 山本さんのほかにシリアで取材中に死亡した外国人ジャーナリストは、1月11日に中部ホムス(Homs)で反体制デモの取材中に撃ち込まれたロケット弾で死亡した仏国営テレビ・フランス2(France 2)のジル・ジャキエ(Gilles Jacquier)記者と、2月22日に同じホムスで臨時メディアセンターへの砲撃で死亡した英サンデー・タイムズ(Sunday Times)の米国人ベテラン戦争特派員メリー・コルビン(Marie Colvin)氏とフリーランスの仏人報道写真家レミ・オシュリク(Remi Ochlik)氏。(c)AFP