【8月20日 AFP】ウルグアイの動物園で飼育しているマントヒヒが増えすぎて、動物園関係者が頭を抱えている。

 首都モンデビデオ(Montevideo)近郊にある動物園パルケ・レコク(Parque Lecocq)では、金属製のおりに囲まれた猛禽類用のドーム型施設でマントヒヒを飼育している。2300平方メートルの敷地内はかつて、草木が豊富で水生植物の育つ池もあり、マントヒヒたちが群れとして生活するのに理想的な環境だった。

 ところが、施設が大きすぎて飼育員がマントヒヒの個体数を管理できず、自然交配が進んだ結果、60匹が限度の施設内に今や130匹がひしめく状況となってしまった。施設内の自然環境は壊滅的で、草は食べ尽くされ、現在は根がヒヒの食料になっているという。

 こうした中、動物園では新たに6倍の広さを持つ屋外施設が間もなく完成する。この新施設にはヒヒの健康管理のための一室が設けられ、マイクロチップで頭数管理も行う予定だ。しかし、130匹ものヒヒをどうやって「引っ越し」させたものか、動物園関係者は「世界初の試みだ」と頭を悩ませている。(c)AFP