【8月12日 AFP】インドで最も人口の多い州の閣僚が、官僚は職務をきちんと遂行さえすれば「少し盗む」ことができると示唆し、物議を醸している。

 インド北部のウッタルプラデシュ州(Uttar Pradesh)の住宅・建設を担当するShivpal Singh Yadav大臣は9日、ジャーナリストも出席した政府職員との会議中に問題のコメントを発し、翌日、慌てて撤回した。

 インドPTI通信によると、大臣は州都ラクノー(Lucknow)から約200キロの町、エタ(Etah)での会合で、「一生懸命働けば、少し盗んでもよいが、山賊のようには振る舞ってはいけない」と発言した。

 同大臣は、汚職がまん延しているウッタルプラデシュ州で3月に反汚職を掲げて政権についた、インド社会党(Samajwadi Party)を率いるアキリシュ・ヤダフ(Akhilesh Yadav)州首相のおじにあたる。

 野党の非難を浴びた大臣は10日、発言を撤回し、集会に潜入したとしてジャーナリストたちを非難した。さらに記者団に対し、「発言は撤回した。なぜ蒸し返すのか。マスコミがなぜ私を狙い撃ちにするのか分からない」と述べている。(c)AFP