【7月13日 AFP】12日午前6時(日本時間同日午後2時)ごろ、ナイジェリア南部のリバース(Rivers)州でタンクローリーが交通事故を起こした。漏れた燃料をすくい取ろうと数百人が集まったところタンクローリーが爆発し、女性と子供を含む100人以上が死亡した。

 タンクローリーは、近づいてきたミニバスなど3台の車を避けようと急ハンドルを切ったが、避けきれずに衝突した。爆発が起きたのは衝突から約1時間30分後という情報があるが、爆発までの時間はもっと短かったという複数の当局者の証言もある。

 事故現場に到着した軍の兵士は引火する恐れがあるので近づかないように警告したが、大勢の人が燃料を手に入れようと警告を無視して衝突の直後から現場に集まっていた。

 州の情報当局者は100人以上が焼死し、約50人が重度のやけどを負って病院に運ばれたと語り、また極めて重傷の人もいることから犠牲者の数は10~15人程度増える恐れがあると述べた。

 現場には大型の重機が運び込まれ、遺体の損傷が激しく別の場所に運ぶのが困難と判断された約85人がその場で埋葬された。

 道路事情が悪いナイジェリアは交通事故が多い。また燃料を手に入れようと燃料漏れやタンクローリーの事故現場に人が集まることが多く、これまでにも爆発で多数の死者が出ている。1998年10月には南東部のデルタ(Delta)州で、燃料を盗もうと人が集まっていたパイプラインが爆発し、1000人以上が死亡した。(c)AFP/Ben Eguzozie