【7月12日 AFP】禁煙した後に増える体重はこれまで考えられていたよりもずっと多く、1年で平均5キロ近いとの調査結果が11日、英国医学会会報「BMJ」のウェブサイトに発表された。

 英仏の合同チームは米国、欧州、オーストラリア、東アジアで禁煙成功者の体重増加幅を記録した1989年~2011年の調査データを検証した。すると、体重は禁煙開始から3か月以内に急増する傾向が高く、3か月後で平均2.9キロ、1年後には平均4.7キロ増えていた。

 禁煙者への一般的なアドバイス冊子では現在、体重の増加幅は「1年で平均2.9キロ」と記されている。また、研究チームによると女性喫煙者が禁煙後に増加しても『許せる』と思う体重は平均2.3キロだという。

 先行研究では、ニコチンには食欲抑制効果に加え代謝率を上げる可能性があることが報告されている。

 とはいえ、体重増加による健康リスクは喫煙によるリスクよりもはるかに小さいと指摘する専門家グループもいる。喫煙が原因で死亡する人は世界で年間510万人に上るのに対し、肥満が原因の死者数は280万人とされている。(c)AFP