【6月25日 AFP】サッカー欧州選手権2012(UEFA Euro 2012)は24日、共催国ウクライナのキエフ(Kiev)で準々決勝が行われ、0-0で迎えたペナルティーキック(PK)戦の末、イタリアは4-2でイングランドを下し、準決勝に進出した。

 イタリアが28日に行われるドイツとの準決勝に駒を進めた一方、イングランドは1990年以降で7度目となったPK戦で6度目の敗退を喫し、大会から姿を消した。

 しかし、イングランドは通常の試合時間と延長戦を合わせた120分間でイタリアに高いボール保持率を許し、シュート数でも35対9と圧倒されるなど、不満を多くは口にできない内容だった。

 試合開始早々にイタリアはダニエレ・デ・ロッシ(Daniele De Rossi)のシュートが枠に嫌われると、イングランドもグレン・ジョンソン(Glen Johnson)が得点機を掴んだものの、これをゴールキーパー(GK)ジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)にセーブされた。

 これで自信を得たイングランドはウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)がダイビングヘッドでシュートを狙うなど攻勢に出たが、これを乗り切ったイタリアはアンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)からのパスを受けたマリオ・バロテッリ(Mario Barwauh Balotelli)がシュートを放つなど、前半を押し気味に進めた。

 後半も流れを掴んだイタリアは、デ・ロッシ、バロテッリがゴールに迫ったものの、イングランドのGKジョー・ハート(Joe Hart)が好セーブをみせた。

 イングランドは後半15分にアンディ・キャロル(Andy Carroll)とテオ・ウォルコット(Theo Walcott)を同時投入したものの、流れを変えることはできず、逆にイタリアは途中出場のアレッサンドロ・ディアマンティ(Alessandro Diamanti)とアントニオ・ノチェリーノ(Antonio Nocerino)がゴールに迫った。

 0-0で迎えた延長戦でも試合の主導権を譲らなかったイタリアは、ディアマンティのシュートがポストに嫌われ、ノチェリーノのヘディングシュートはオフサイドの判定を取られるなどゴールを奪うことはできなかった。

 迎えたPK戦でイタリアはリカルド・モントリーボ(Riccardo Montolivo)が枠を外し、一時はイングランドが2-1としたものの、アシュリー・ヤング(Ashley Young)がシュートをバーに当ててリードをふいにした。

 その後ノチェリーノが決めて3-2として迎えたイタリアは、ブッフォンがアシュリー・コール(Ashley Cole)のシュートをセーブすると、その直後にディアマンティが勝利を決めるシュートを蹴り込んだ。

 イングランドは、再び国外開催でのメジャートーナメントで強豪国を相手に勝ち抜けを決めることができずに終わった。(c)AFP/Rob Woollard