【6月21日 AFP】世界初の体外受精児を出産した英国人女性レスリー・ブラウン(Lesley Brown)さんが死去していたことが分かった。64歳だった。家族が20日明らかにした。体調を崩して英南西部ブリストル(Bristol)の病院に入院していたが、6日に亡くなったという。

 体外受精を研究していたロバート・エドワーズ(Robert Edwards)博士と故パトリック・ステプトー(Patrick Steptoe)氏による体外受精を受けたブラウンさんは、1978年7月25日に娘のルイーズ(Louise Brown)さんを出産した。エドワーズ博士は2010年のノーベル医学生理学賞を受賞した。

 ブラウンさんは次女のナタリー(Natalie Brown)さんも体外受精で出産し、5人の孫に恵まれた。ブラウンさんの夫のジョン(John Brown)さんは5年前に死去している。

 2008年のルイーズさんの30歳の誕生日にブラウンさんは、「こうして母親でいられることを心から感謝している。体外受精を受けなければ母親にもなれなかったし、孫の顔も見ることもできなかったでしょうから」と語っていた。(c)AFP