【6月13日 AFP】アフガニスタンのヒンドゥークシュ(Hindu Kush)地方で11日、2度の地震が連続して発生し、その後の地滑りで辺境の村が土砂に埋まった。

 米地質調査所(US Geological SurveyUSGS)によると最初の地震の発生時刻は11日午前9時32分(日本時間同日午後2時2分)で、震源はファイザバード(Faizabad)の南西約160キロ、深さ約15キロ。マグニチュード(M)は5.4だった。その25分後にほぼ同じ場所でM5.7の地震が起きた。南に約170キロ離れた首都カブール(Kabul)でもわずかながら両方の地震の揺れを感じた。

 地滑りの土砂で、日干しれんが造りの家屋が最大で100メートルの深さに埋まった。最も被害が大きかった同国北東部のバグラン(Baghlan)州ブルカ(Burka)地区ムラージャン(Mullah Jan)村の住民らは、71人が生き埋めになったと話している。

 生き埋めになった人の内訳は男児27人、女児24人、女性20人だという。これまでに2人の遺体が収容されたが、残る69人は行方不明になっている。ある現地当局者は、地滑りで村全体が下に流され、行方不明者の生存の可能性は全くないか極めて小さいと語った。

 アフガニスタン北部とパキスタン、特にユーラシアプレートとインドプレートがぶつかるヒンドゥークシュ地方では地震が多い。2005年10月にはパキスタンでM7.6の地震が発生し、7万4000人が死亡、350万人が家を失った。(c)AFP