【6月11日 AFP】国連(UN)は11日、仏教徒とイスラム教徒との間で続く激しい衝突により死傷者の出ているミャンマー西部の州から、職員の退避を開始したと発表した。

 ヤンゴン(Yangon)駐在の国連人道調整官、アショク・ニガム(Ashok Nigam)氏によると、ラカイン(Rakhine)州マウンドー(Maungdaw)から職員およそ44人とその家族の退避が始まった。一時的な任意措置だが海外からの職員の大半が退避し、現地には地元職員が残ったという。第1陣は10日にすでに退避しており、第2陣が11日に退避した。

 職員らはラカイン州の州都シットウェ(Sittwe)に集まり、その多くがヤンゴンに退避する予定となっている。また、非政府機関の作業員らも同州から退避を開始したという。

 ミャンマー政府は10日、ラカイン州に非常事態宣言を発令した。ラカイン州の住民は主に仏教徒だが、国連が世界で最も迫害された少数民族の1つとしているロヒンギャ(Rohingya)人など、相当数のイスラム教徒も暮らしている。(c)AFP

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