【6月8日 AFP】ニュートリノに関する国際共同実験「OPERA(オペラ)」の科学者チームは8日、素粒子ニュートリノは光より高速とした前年の発表は誤りだったと認めた。京都で開催中のニュートリノ・宇宙物理国際会議(International Conference on Neutrino Physics and Astrophysics)で明らかにした 。

 OPERAは前年9月、スイスの欧州合同原子核研究所(European Organisation for Nuclear ResearchCERN)で行った実験でニュートリノの速さは光よりも60ナノ秒速いことが判明したと発表していた。これが正しければ、「光は万物の中で最も高速」としたアインシュタイン(Albert Einstein)の相対性理論と矛盾するため、大きな波紋を呼んでいた。

 だが実験装置による誤差などを考慮し実験データを見直した結果、ニュートリノの速度は光を超えないことを確認したという。(c)AFP

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