【5月28日 AFP】南仏カンヌ(Cannes)で開催された第65回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)は27日、最高賞のパルム・ドール(Palm d’Or)にミヒャエル・ハネケ(Michael Haneke)監督作『アムール(原題、Amour)』を選出し、閉幕した。

 同作品は、脳卒中で倒れ心身ともに衰えていく妻と、その妻を自宅で最後まで介護すると誓った夫の痛ましい闘いを通して、愛に満ちた老夫婦の絆を描いたもの。夫のジョルジュをジャン・ルイ・トランティニャン(Jean-Louis Trintignant、81)が、妻のアンヌをエマニュエル・リヴァ(Emmannuel Riva、85)が演じている。

 ハネケ監督にとっては、2009年の『白いリボン(The White Ribbon)』以来、3年振り2度目のパルム・ドールとなった。

 受賞結果は以下のとおり。

●パルム・ドール=『アムール』(オーストリア)
●グランプリ=『リアリティー(原題、Reality)』 マッテオ・ガローネ(Matteo Garrone)監督(イタリア)
●監督賞=カルロス・レイガダス(Carlos Reygadas、メキシコ) 『ポスト・テネブラス・ルクス(原題、Post Tenebras Lux)』
●男優賞=マッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen、デンマーク) 『ザ・ハント(原題、The Hunt)』
●女優賞=クリスティーナ・フルトゥ(Cristina Flutur)、コスミナ・ストラタン(Cosmina Stratan) 『ビヨンド・ザ・ヒルズ(原題、Beyond the Hills)』
●脚本賞=『ビヨンド・ザ・ヒルズ』 クリスティアン・ムンジウ(Cristian Mungiu、ルーマニア)
●審査員賞=『ジ・エンジェルズ・シェア(原題、The Angel's Share)』 ケン・ローチ(Ken Loach)監督(英国)

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