【5月7日 AFP】(一部更新)6日に投票が行われたフランス大統領選挙の決選投票は、社会党のフランソワ・オランド(Francois Hollande)前第1書記が51.62%の得票率で、同48.38%だったニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)氏を破り当選した。内務省が最終結果を発表した。

 内務省の発表によると、オランド氏は計1800万票以上を得票、一方のサルコジ氏は1690万票に留まった。白票および無効票は210万票あった。フランスで社会党の大統領が誕生するのは、1995年に退陣したフランソワ・ミッテラン(Francois Mitterrand)元大統領以来となる。

 オランド氏は地元のフランス中部の都市チュール(Tulle)で歓声を上げる支持者らを前に演説し、「選挙結果が発表されたとき、多くの欧州の国で、もはや財政緊縮策が唯一の選択肢ではないという安堵と希望が広がったと私は確信している。このことを私はドイツをはじめとする欧州各国の指導者になるべく早く話そうと思う」と述べ、欧州連合(EU)の財政政策では成長に焦点を当てるという公約を推進する姿勢を示した。

 これに先立ち、サルコジ大統領は「フランソワ・オランドがフランスの大統領だ。彼は敬意を払われるべきだ」と述べて敗北を認めるとともに、「今後は別の形で国の生活に関わっていくだろう」と政界から引退する意向を示唆した。

 サルコジ氏は政界引退の意向を明確には示さなかったが、右派与党の国民運動連合(UMP)幹部は、サルコジ氏が6月の議会選挙を率いることはないだろう、と述べた。

 今回の選挙結果は、財政危機からの脱却を目指す欧州ならびにユーロ圏第2位の経済大国で国連(UN)安全保障理事会常任理事国でもあり核兵器も保有するフランスにとって大きな意味を持つとみられる。(c)AFP/Michael Mainville

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