【4月19日 AFP】国際環境保護団体フォーナ・フローラ・インターナショナル(Fauna and Flora International)は17日、急速に消滅しつつあるフィリピンの森林でカエルの新種2種を発見したと発表した。

 同団体のカントリー・ディレクター、オルドリン・マラーリ(Aldrin Mallari)氏らのチームが、2011年11月にレイテ(Leyte)島のナコロド(Nacolod)山地で発見した。1種はまだら模様の茶色のカエルで、目が赤く背中に幅広の黄色の線が走っている。もう1種は人間の親指よりやや大きい程度の黄色と緑のカエルだ。

 フィリピン・マニラ(Manila)の国立博物館で今回の発見について発表した同氏は、きわめて多様な生態系を誇りながら多くの生物が絶滅の危機に直面しているフィリピンの環境保全への努力を促すものだと語るとともに、「今や森林が20%しか残っていないせいで、多くの(環境)団体や財団がフィリピンを見限ってきたが、絶滅の危機にあるとはいえ多くの生物がこうしたしぶとい生命力を持っている」と述べた。

 ナコロド山地の自然環境は悪化しているが、今回見つかったカエルの他にも爬虫(はちゅう)類と両生類62種、哺乳類36種、鳥類112種、植物229種が生息している。(c)AFP