【4月2日 AFP】ミャンマー改革の試金石として注目されていた1日投票の連邦議会補欠選挙で、国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)による独自集計ながら当選確実と発表された民主化運動指導者で同党党首のアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんは2日、ミャンマーの「新時代」の幕開けを称えるとともに、選挙に参加した他政党に政治的結束を呼び掛けた。

 過去22年間のほとんどを軍政による軟禁下で過ごしたスー・チーさんは、ヤンゴン(Yangon)のNLD本部で演説。「私たちの勝利というより、この国の政治プロセスに参加しなければならないと決断した民衆の勝利だ」「これが新時代の幕開けであることを願う」などと述べた。

 また、「国内に真に民主的な雰囲気を作り出すため、選挙に参加した全ての政党が私たちと協力する立場にあることを望む」と語り、依然として軍部の強い影響下にある議会で初めて国政に参加するにあたり、他党に融和を呼び掛けた。

 公式な開票結果はまだ発表されていないが、NLDは独自集計に基づき44候補中、43候補が当選したと発表した。スー・チーさんが公式に当選すれば、議会における野党指導者として法案審議過程にかつてない発言権を得ることになる。

 NLDが早くも2015年の総選挙に目を向ける中、数十年間にわたって軍政が続き2011年に民政に移行したばかりのミャンマー情勢は、劇的な転機を迎えようとしている。(c)AFP/Kelly Macnamara

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