【3月22日 AFP】海水をエネルギー源として動く「クラゲ型ロボット」を、米バージニア工科大学(Virginia Tech)の研究チームが米海軍の支援を受けて開発中だ。

「ロボジェリー(Robojelly)」は、環状筋を使って傘を開いたり閉じたりする運動によって推進力を得るクラゲの泳ぎ方を模倣した。胴体は形状記憶合金製で、8つのパーツから成る。

 胴体を覆う白金黒の粉末が、海水に含まれる酸素や水素に反応して発熱。この熱がロボジェリーの人口筋肉に伝わり、8つのパーツが縮んで傘の中の海水を吐き出すという仕組みだ。いったん縮んだパーツはすぐに緩んで、再び元の形に戻る。

「われわれの知る限り、外部の水素を動力源とする水中ロボットとしては初の成功例だ」と、研究チームのYonas Tadesse氏は自信を見せる。
 
 まだ研究段階にあるロボジェリーは、8つのパーツが同時に動くため、現段階では一方向にしか進むことができない。次の段階は異なる方向へ進めるよう、8つのパーツを個々に動かせるようにすることだ。

 ロボジェリーの研究結果は、21日の英物理学会誌「Smart Materials and Structures」に発表された。動く様子もユーチューブ(Youtube)の動画で見れるが、この動画のロボジェリーの動力源は海水ではなく電力だという。(c)AFP

【参考】「ロボジェリー」のユーチューブ動画