【3月19日 AFP】17日投票が行われた独立後2回目となる東ティモール大統領選は19日、現職のジョゼ・ラモス・ホルタ(Jose Ramos-Horta)大統領(62)の落選が決定した。

 ホルタ大統領と他11人の候補の対決となった選挙は、いずれの候補者も憲法が定める50%以上の得票率に達せず、野党・東ティモール独立革命戦線(フレティリン、Fretilin)のフランシスコ・グテレス(Francisco Guterres、通称「ルオロ(Lu-Olo)」)氏と、軍司令官だったタウル・マタン・ルアク(Taur Matan Ruak)氏の間で、4月16日に決選投票が行われることになった。両候補とも、内戦時代にインドネシアに対する独立運動で英雄視された人物だ。

 一方、ホルタ大統領は首都ディリ(Dili)で敗北宣言し、5月19日に大統領職を退くと発表。決選投票ではどちらの候補にも肩入れはしないと述べた。

 ホルタ大統領は1996年のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者で、2008年には暗殺の危機を免れた経験を持ち、国民の人気も高かった。17日には、もし再選されなかった場合は「何をするか迷うことになるだろう」と語っていた。

 東ティモールは5月に独立10周年を迎え、年末までには国連東ティモール統合支援団(UNMIT)も完全撤収するが、慢性的な情勢不安が続いており、2006年には選挙がらみの暴動で死者37人を出している。(c)AFP