【3月19日 AFP】中国の人気小説家、韓寒(Han Han)氏ら22人の作家グループがこのほど、米アップル(Apple)の携帯端末向けアプリ配信サービス「App Store(アップストア)」で著作物の海賊版が販売されているとして、5000万元(約6億6000万円)の損害賠償を同社に求める訴えを起こした。中国の国営新華社(Xinhua)通信が18日伝えた。

 作家グループは、App Storeで無許諾で販売された著作物は約95作品に上ると主張。新華社によれば、著作権侵害が判明してからのアップルの対応が遅すぎると批判している。どの国の裁判所に提訴したかは不明。

 AFPの取材に対しアップルの広報担当者は、「当社も知的財産の保持者であり、もちろん知的財産保護の重要性は認識している。著作権侵害の指摘があった場合には迅速かつ適切に対応している」とのみ回答した。

 韓氏は2011年にも40人以上の作家と連名で、中国の検索サイト「百度(バイドゥ、Baidu)」を相手取り著作権侵害の集団訴訟を起こし、その結果、違法コピーが疑われる300万近い作品が百度オンラインライブラリーから削除されている。

 App Storeは世界123か国のユーザーに向けてゲーム、ビジネス、ニュース、スポーツ、フィットネス関連など計55万本以上のアプリを提供している。アップルは今月、App Storeでのアプリの累計ダウンロード数が250億を超え、記念すべき250億本目をダウンロードした中国東部の男性に1万ドル(約83万円)を進呈したと発表している。(c)AFP

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