【3月2日 AFP】米ロサンゼルス(Los Angeles)の競売会社ネイト・D・サンダース(Nate D. Sanders)は、本年度アカデミー賞(Academy Awards)授賞式2日後の2月28日に所有していた15個のオスカー像コレクションを競売にかけ、合計300万ドル(約2億4300万円)以上の高値で落札されたと発表した。

 今回売却された15のオスカー像の中には、1941年にアカデミー脚本賞を受賞した名作『市民ケーン(Citizen Kane)』の脚本家ハーマン・マンキーウィッツ(Herman Mankiewicz)氏に贈られたものも含まれており、この像は最高値の58万8455ドル(約4800万円)で落札された。

 次いで落札額が高かったのは1933年に『カヴァルケード(大帝国行進曲)(Cavalcade)』に贈られた作品賞のオスカー像で、33万2165ドル(約2700万円)。またコレクションの中で最も古い1931年の『スキピイ(Skippy)』が獲得した作品賞のオスカー像は、30万1973ドル(約2400万円)で落札された。

 1941年の作品賞を受賞した『わが谷は緑なりき(How Green Was My Valley)』の像は、27万4520ドル(約2200万円)で落札された。

 全ての像の売却額は、落札手数料を含めて合計306万89ドル(約2億4800万円)となった。

 アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)は、オスカー像の売買に関して公式な抗議の意を表明している。しかし「残念ながら、受賞者にオスカー像の売却を禁じる同意書は1950年から始まったものであるため、今回売却されたオスカー像の取引を防ぐ法的手段はない」としている。(c)AFP