【2月25日 AFP】3月4日に行われるロシア大統領選の選挙戦が激しさを増す中、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の支持者らは、若年層の有権者の取り込みを狙い、際どいビデオ広告を流している。スローガンは「最初の1回は愛のために」。

 複数のバージョンがあるビデオはどれも質が高い。ビデオの冒頭では、若い女性たちが処女を失うことをためらっているように見える様子が映し出される。しかし、実は有権者になって初めての選挙で誰に票を投じるか考えている場面だった、という展開だ。そしてビデオはこう訴える。答えは明確。「プーチン――最初の1回は愛のために」。

 あるバージョンでは、女優演じる若い女性が医者に打ち明ける。「先生、私の選択は愛の形のひとつだけれど、とても怖いんです」。医者はこう答える。「もちろん気持ちは分かります。誰だって最初は不安に思うんですよ。重要なのは自分の選択を信じること。信じることが愛なのだから」。ここで、ロマンティックな曲が流れ、プーチン首相が表紙になっている雑誌がクローズアップされ、その後、女性はうれしそうに投票所へ向かう。

 また、別のビデオでは、医者が違う女性に語りかける。「大事なのは必ず安全であること。特に最初はね」。ここで、壁に掛けられたカレンダーが写り、そこにはまたもやプーチン首相の姿が。医者は「彼がいれば安全だよ」と話し、このビデオも女性が投票所へ向かう場面で締めくくられる。

 ビデオを制作した広告代理店「Aldus ADV」は、大統領選で「若者を引き付け、投票への参加を促す」ために制作したとしているが、誰がビデオ広告を委託したのかは明かさなかった。(c)AFP/Stuart Williams

【参考】ロシア大統領選のためにプーチン首相支持派が制作したビデオ(ロシア語)