【2月10日 AFP】サッカー2012アフリカネイションズカップ(2012 Africa Cup of Nations)で決勝に進出したザンビア代表は9日、決勝の開催地ガボンのリーブルビル(Libreville)にある浜辺を訪れ、1993年にガボン沖で発生した飛行機墜落事故で亡くなった同国代表選手を追悼した。

 1994年サッカーW杯米国大会アフリカ予選で、セネガルと対戦するためダカール(Dakar)へ向かったザンビア代表を乗せた飛行機はガボン沖500メートルの海中に墜落し、乗員5名を含む乗っていた30名全員が死亡した。

 追悼式典でザンビアサッカー連盟(Zambian Football Federation)のカルシャ・ブワルヤ(Kalusha Bwalya)会長は「今日、私たちがリーブルビルにいるのは偶然ではありません。チームが全力を尽くした結果です。しかし、19年前にここで命を落とした仲間たちがわれわれに力を貸してくれたと私は確信しています」と語った。

 ブワルヤ会長も当時の代表選手だったが、オランダ・エールディビジのPSVアイントホーフェン(PSV Eindhoven)に所属し、欧州から直接ダカール入りしたため無事だった。

 ブワルヤ会長は、「母国ザンビアに栄冠を持ち帰ることは、亡くなった彼らの夢であり、今日ここにいる私たちの夢でもあります。唯一の違いは、かつてのチームメイトはこの世を去り、私たちは今を生きていることです。彼らの魂が永遠に安らかな眠りにつけるよう、そして私たちに夢を実現させるための強さと勇気を与えてくださるよう、神に祈っています」と追悼の言葉を述べた。

 ザンビアは12日に行われる決勝で、コートジボワールと対戦する。(c)AFP/Nick Reeves