【2月2日 AFP】米国でみつかった蓄音機のろう管に録音されていた声が、19世紀にドイツ統一を達成し鉄血宰相と呼ばれたオットー・フォン・ビスマルク(Otto von Bismarck、1815~98年)のものと確認された。独HTWベルリン大学(HTW Berlin)のシュテファン・プイレ(Puille)氏が1月31日、AFPに語った。

 肉声は、1889年にトーマス・エジソン(Thomas Edison)の助手がドイツのビスマルクの自宅で録音したもの。1957年に米国のエジソンの研究所跡で発見されていたが、声の分析は2005年になってから始まり、このほどプイレ氏と米インディアナ大学(Indiana University)のパトリック・フィースター(Patrick Feaster)氏によって、失われたと考えられていたビスマルク本人の肉声の録音であることを確認した。

 第一報を報じた米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、ろう管には「鉄血宰相」が英語やラテン語、フランス語、ドイツ語で詩を朗読したり歌ったりする声が録音され、フランス国歌も録音されていたという。肉声は、息子のヘルベルトに向けたとみられる忠告「何事もほどほどに生きるように」との言葉で終わっているという。(c)AFP