【2月1日 AFP】欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会(European Commission)は31日、韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)が欧州の携帯端末市場の競争を阻害していないか調べるため、調査を始めたと発表した。

 サムスン電子は前年、自社の特許を侵害されたとして、EU加盟各国で競合他社に対し製品の販売差し止めを求める訴訟を起こしていた。欧州委員会はこのことをめぐりサムスン電子が「優越的地位を乱用していないか検証する」としており、サムスン電子と各国の規制当局には調査の開始が伝えられた。

 こうした中、ドイツ・デュッセルドルフ(Duesseldorf)の裁判所は31日、同社のタブレット端末のうち「ギャラクシー・タブ10.1(Galaxy Tab 10.1)」と「ギャラクシー・タブ8.9(Galaxy Tab 8.9)」の2モデルが米アップル(Apple)のiPadに酷似しているとして、販売差し止めを命じる決定を下した。

 前年11月からドイツで販売されている同社のタブレット端末「ギャラクシー・タブ10.1N(Galaxy Tab 10.1 N)」は、サムスン電子がドイツ側の警告に応じて仕様を変更していたため、今回の決定による影響はない。同モデルに関する裁判所の判断は2月9日に下される。(c)AFP