【1月12日 AFP】バチカンで11日、希少種のキューバワニがローマ法王ベネディクト16世(Pope Benedict XVI)に「謁見」した。

 開園100周年を迎えたローマ(Rome)の自然動物園が、かねてから自然の大切さを説いてきたローマ法王の一般謁見を希望。動物園のスタッフに抱えられた体長60センチのワニを前に、法王は果敢にも笑みをたたえていたという。

 キューバワニ(学名:crocodylus rhombifer)は、国際自然保護連合(International Union for the Conservation of NatureIUCN)から絶滅寸前の種に指定されている。個体数は80%も激減し、現在はごくわずかな陸地にしか生存していない。

 ベネディクト16世は自然を維持し保護する重要さを強く説いている。9日にも、信者へのメッセージで「男も女も創造主との絆を認識せず、他の生き物、さらには命の創造そのものと人間との絆を危機に陥れているような世界は、闇の中にある」と述べていた。

 ちなみに、ローマ法王は3月にキューバを訪問する予定だが、同時期にこのキューバワニもキューバへ里帰りする予定だ。(c)AFP