【12月27日 AFP】反体制デモに対するアサド政権の弾圧が続くシリアに26日、アラブ連盟(Arab League)監視団の第1陣が到着した。

 政権寄りの民放テレビ局Dunyaは「首都ダマスカス(Damascus)に26日夜、総勢50人の監視団が到着した」と報じた。監視団のうち10人はエジプト人だとも伝えた。

 今回の監視団派遣は、アサド政権が11月2日に受諾したアラブ連盟の調停案に基づいている。

 シリアでは反体制派に対する弾圧が9か月間続いているが、同調停案はアサド政権に市街地や居住区から治安部隊を撤退させ、民間人に対する暴力を停止し、拘束した市民を釈放するよう求めている。

 監視団到着が報じられる一方で、英国に拠点を置くシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は同日、シリア中部ホムス(Homs)を包囲している政府軍の砲撃などで、30人が死亡したと報告した。

 同団体によると、ホムスのババ・アムロ(Baba Amro)地区でロケット弾と機関銃による攻撃があり18人が死亡した。またホムスの他の地域や郊外でも民間人11人が死亡した他、近郊のタルビセ(Talbisseh)では女性1人が殺害された。同団体は声明で、「非常に恐ろしい状況で、過去3日間の砲撃はこれまでで最も激しいものだ」と非難した。(c)AFP