【12月27日 AFP】韓国統一省によると、北朝鮮を訪問中の故・金大中(Kim Dae-Jung)元大統領の李姫鎬(イ・ヒホ、Lee Hee-Ho)夫人(89)と現代グループ(Hyundai Group)の玄貞恩(ヒョン・ジョンウン、Hyun Jung-Eun)会長(56)が26日夕、金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の後継者となった三男の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)氏と面会し、弔意を伝えた。正恩氏が韓国からの弔問客と面会したのは初めて。

 北朝鮮の朝鮮中央通信によると、正恩氏は両氏に深い感謝の念を示した。李氏は、生前の夫が署名した共同宣言の精神にならい、「早期の(南北)統一を願う」と記帳したという。

 韓国政府は、両氏の弔問は例外的に認めたが、故金総書記弔問での北朝鮮訪問を禁止しており、北朝鮮はこの措置を「非人道的」と非難している。

■正恩氏に党中央委「首班」の称号

 北朝鮮・朝鮮労働党の機関紙、労働新聞(Rodong Sinmun)は26日、正恩氏について最高決定機関である党中央委員会の「首班」の称号を新たに加えた。

 同紙は、「敬愛する金正恩同志を首班とする党中央委員会を命がけで死守しよう」と国民に呼び掛けた。党中央委の首班は党総書記を意味し、父・正日氏が担ってきた役職だ。

 同紙は24日、正恩氏を軍の「最高司令官」として称賛する記事を掲載している。(c)AFP/Jung Ha-Won

【関連記事】
北朝鮮の労働新聞、金正恩氏を初めて「最高司令官」と表現
「金正男氏は北京で中国政府の保護下に」、韓国・聨合ニュース