【12月19日 AFP】ギリシャ・アテネ(Athens)の野良犬が、米誌タイム(Time)の発表した2011年のパーソン・オブ・ザ・イヤー(Person of the Year、今年の人)「プロテスター(抗議する人)」の特集ページに登場し、インターネットで人気を博している。

 茶色のイヌ、ロウカニコス(Loukanikos、ギリシャ語でソーセージの意味)は、タイム誌の「プロテスター」の特集ページに、アラブ世界や欧州連合(EU)、米国、ロシアのプロテスターたちとともに掲載されている。

 4年ほど前からアテネ中心部のシンタグマ広場(Syntagma Square)に現れているロウカニコスは、インターネットでは「ギリシャ首都の暴動犬」などとしてよく知られている。米SNSフェイスブック(Facebook)にも自分のページがあり、「いいね!」数は2万4000を超えている。

 アテネには多くの野良犬がいる。しかしデモの常連たちは、積極的にデモに加わるのはロウカニコスだけで、恐れを知らない態度で機動隊に立ち向かうと語る。

 フリーランスの写真家、アルキス・コンスタンティニディス(Alkis Konstantinidis)氏は「彼はデモのとき、カメラマンを見分けてあいさつをするんだ。そうして機動隊の前に立って、あいつらに向かってほえる。機動隊が催涙弾を撃つと、催涙弾を追いかけてかじりつくんだ」と語った。(c)AFP