【12月11日 AFP】ロシアで10日、下院選の不正疑惑をめぐって、各地で数千人規模の抗議デモが行われ、首都モスクワ(Moscow)では5万人がデモに参加した。12年間にわたり大統領、首相として国を統治してきたウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)氏に対する最大規模の全国的な抗議行動となった。

 4日の下院選で、与党「統一ロシア(United Russia)」が不正で辛勝したとの疑惑があがり、抗議の声が広がった。モスクワでは「プーチンなきロシアを」と叫ぶデモ隊が、警官隊の厳重な警戒線を横切り、モスクワ川(Moscow river)に浮かぶ島にある広場へと行進した。また、極東やシベリア、ウラルなどのロシア各地でも、モスクワより小規模ではあるものの、似た光景がみられた。

 激動の1990年代以降モスクワで行われた最大の抗議デモに対し、治安当局は警察ヘリコプターを出動させ、治安要員5万人以上を動員した。(c)AFP/Maria Antonova and Benoit Finck

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