【12月8日 AFP】イタリア警察当局は7日、16年間逃亡を続けていたマフィア「カモッラ(Camorra)」の最高幹部、ミケレ・ザガリア(Michele Zagaria)容疑者(53)を、ナポリ(Naples)郊外の民家地下の隠し部屋に潜んでいたところを逮捕した。

「ねじれた顔」の異名を持つザガリア容疑者は、カモッラの中でも強大で冷酷なカザレシ(Casalesi)一家のボスで、殺人、恐喝、麻薬密売などの罪で本人不在のまま複数の終身刑を言い渡されている。最も危険とされる最重要指名手配犯11人のうちの1人で、2000年から国際指名手配されていた。

 ザガリア容疑者は、ナポリ北方30キロの方カサペセンナ(Casapesenna)にある民家の地下に作られた、コンクリートで強化された隠し部屋に潜伏していた。逮捕される際、捜査官に向かって「お前たちの勝ちだ。国が勝ったんだ」と述べたという。捜査官はこれに対し「ゲームオーバーだ」と応じたという。

 同容疑者をめぐってはここ数年、逃亡中も影響力を行使し、地元の教会で極秘会合を開いては犯罪計画を練っているとうわさされていた。豪邸で連絡会議を開き、長いすに座ってペットのトラをなでていたなどの報道もあった。(c)AFP/Dario Thuburn