【11月30日 AFP】英キャメロン政権が発表した年金制度改革案に抗議して、公務員200万人が30日、英全土でストライキに突入した。過去数十年で最大規模のストライキで、影響は広範囲に及ぶとみられる。

 同日、英全土の学校の4分の3は休校となり、病院は救急治療のみを受け付け、自治体機能はまひしている。

 空港や港湾でも大きな影響が出そうだ。世界で最も多い利用客を誇るロンドン(London)のヒースロー空港(Heathrow Airport)では、出入国管理局の職員もストライキに加わっているため、到着した利用客たちは旅券審査に最大3時間程度の遅れが出る可能性があると伝えられた。

 公務員の年金保険料と退職年齢を引き上げる案を示して公務員組合を怒らせたデービッド・キャメロン(David Cameron)首相率いる保守党と自由民主党の連立政権にとって、今回のストライキは最大の試練となるだろう。

 英労働組合会議(Trades Union CongressTUC)のブレンダン・バーバー(Brendan Barber)書記長は、公共部門は政府からの「攻撃にさらされて」おり、ストライキは完全に正当化されると主張している。同氏は英テレビ局ITVに、「みんなが本当に立ち上がって抵抗しなければならない時が来たのだ」と語った。(c)AFP/Guy Jackson