【11月2日 AFP】シャワーを浴びる際はぜひ、ビートルズ(Beatles)を歌って――。英水道大手テムズ・ウォーター(Thames Water)がこのほど、節水と省エネにつながるとして、顧客に勧める「鼻歌リスト」を発表した。

 同社は「4分間シャワー・チャレンジ」を提唱しており、「(一曲の長さが)短くて、水の効率的利用につながる」と推薦されているのは4分間以下の歌。一押しは、ビートルズ(Beatles)の「ラヴ・ミー・ドゥ(Love Me Do)」(2分22秒)だ。

 続いて、米歌手故エルビス・プレスリー(Elvis Presley)の「ラブ・ミー・テンダー(Love Me Tender)」(2分41秒)、英ヒップホップ歌手ディジー・ラスカル(Dizee Rascal)の「ダンス・ウィヴ・ミー(Dance Wiv Me)」(ラジオミックス、3分25秒)、英ポップバンド、テイク・ザット(Take That)の「クッド・イット・ビー・マジック(Could It Be Magic)」(3分31秒)、米女性デュオ、ウェザー・ガールズ(The Weather Girls)の「イッツ・レイニング・メン(It's Raining Men)」(3分31秒)がお勧め曲となっている。

 逆に、シャワー中には歌わないほうがよいとされる曲の1位は、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の「エコーズ(Echoes)」(23分31秒)。

 2~5位は、米ヒップホップ・グループ、シュガーヒル・ギャング(Sugar Hill Gang)の「ラッパーズ・ディライト(Rapper's Delight)」(14分37秒)、米ロック歌手ミートローフ(Meatloaf)の「愛にすべてを捧ぐ(I Would Do Anything For Love)」(アルバム・バージョン、12分01秒)、米シンガー・ソングライター、ドン・マクリーン(Don Mclean)の「アメリカン・パイ(American Pie)」(8分33秒)、英ロックバンド、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の「天国への階段(Stairway To Heaven)」(8分02秒)だそうだ。

■1分で10リットル節約、エンドルフィンで気分も向上

 企業広報部門のジェーン・ファリン(Jayne Farrin)部長は、次のように説明する。「私たちが1日に使う水の量は、1人平均160リットル。シャワー時には1分あたり10リットル使っている。全国民がシャワー時間を1分減らせば、ロンドン(London)の水使用量の2~4か月分をまかなえる。水道代だけでなく、光熱費も節約できる」

 しかし、同社が全英で行った調査では、シャワーを浴びながら鼻歌を歌っていると回答した英国人は35%にとどまった。

 ファリン氏は、「歌うことで心理的にポジティブな効果が生まれることは十分、立証されている。歌えば、脳内麻薬様物質エンドルフィンが分泌されるからだ。調査ではシャワー時に歌う英国人は35%しかいなかったが、わが社としては、もっと歌ってもらいたい。やる気も出るはずだ」と述べた。(c)AFP