【10月23日 AFP】(24日記事更新)マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)で23日に行われた世界ロードレース選手権(WGP 2011)第17戦マレーシアGPのMotoGPクラス決勝で転倒事故が発生し、2008年に250ccクラスのタイトルを獲得したサンカルロ・ホンダ・グレシーニ(San Carlo Honda Gresini)のイタリア人ライダー、マルコ・シモンセッリ(Marco Simoncelli)が死亡した。レースは、即刻赤旗中止となった。

 事故はレース開始数分後に起こった。コントロールを失い、転倒したシモンセッリは、後続のテック3・ヤマハ(Tech 3 Yamaha)のコリン・エドワーズ(Colin Edwards)とドゥカティ(Ducati Team)のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi)のマシンと接触してヘルメットが外れ、頭部、首、胸部を強打したとMotoGPのメディカルディレクター、ミケーレ・マッキアゴデーナ(Michele Macchiagodena)氏は報道陣に語った。

 MotoGP側は「医師の懸命な努力もむなしく、悲しくもマルコは現地時間午後4時56分に亡くなった。MotoGPに関わる全ての人間が、マルコの家族、友人、そしてチームに深く哀悼の意を表している」と声明を発表した。
 
 レプソル・ホンダ(Repsol Honda)のケーシー・ストーナー(Casey Stoner)は「ショックだし、動揺している。このようなことが起きると人生がいかに尊いかが分かる。今はとにかく暗い気持ちだが、私の思いは彼の家族と共にあるとしか言えない」と語った。

 シモンセッリの死亡により、モータースポーツにおける安全性に対し、さらなる疑問が投げかけられることは必至だ。

 15日に行われた同選手権第16戦オーストラリアGPのMotoGPクラスの練習走行では、2010年MotoGP王者、ヤマハ・ファクトリー(Yamaha Factory)のホルヘ・ロレンゾ(Jorge Lorenzo)が左手の指を切断し、16日に行われた2011インディカー・シリーズ最終第17戦では、インディアナポリス500(Indianapolis 500)で2度の優勝経験を持つサム・シュミット・モータースポーツ(Sam Schmidt Motorsports)のダン・ウェルドン(Dan Wheldon)が死亡している。(c)AFP/M. Jegathesan