【10月11日 AFP】米カリフォルニア(California)州のジェリー・ブラウン(Jerry Brown)知事は9日、18歳未満について、室内で人工的に日焼けするサンベッドの使用を禁じる法案に署名し、同法は成立した。未成年者の皮膚がんリスク防止対策として、サンベッドの使用を禁止した州は米国初。

 同法導入については、14歳から18歳の使用については保護者の同意を必要とするとした現行法で十分だと、日焼け産業業界からは反対の声が上がっていたが、ブラウン知事の決定は、医学界を中心として概ね好意的に受け止められている。
 
 皮膚がんの一種、メラノーマ(悪性黒色腫)の治療研究団体「メラノーマ・リサーチ・アライアンス(Melanoma Research AllianceMRA)」も、「健康に著しく有害であることが明らかな不要な慣習を正す歓迎すべき一歩だ」と、カリフォルニア州の決定を評価した。

 MRAは、室内での人工的な日焼けはメラノーマなどの皮膚がんにつながり、致命的な結果をもたらすこともあると医学論文にも書かれていると指摘。さらに、サンベッドを使用した室内での日焼けはメラノーマの発症リスクを75%増加させるとした世界保健機関(World Health OrganizationWHO)の調査結果を提示した。メラノーマは25~29歳の米国女性の間で最も多いがんだ。

 サンベッド禁止法案に加えて、ブラウン知事は同日、公共の場で人目に触れる状態で銃を携帯することを禁じる法案にも署名した。(c)AFP