【9月26日 AFP】ケニアの環境活動家で2004年ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ(Wangari Maathai)さんが25日、がんのため首都ナイロビ(Nairobi)の病院で死去した。71歳だった。マータイ氏の創設した植林NGO「グリーンベルト運動(Green Belt Movement)」が26日、発表した。長期の闘病生活を送っていたという。

 マータイさんは1940年生まれ。77年に「グリーンベルト運動」を創設し、環境保全とより良い統治体制を強く訴え続けてきた。「グリーンベルト運動」を通じてアフリカ各地に植林された木は4000万本に上る。こうした環境保全・植林運動での功績が評価され、04年にアフリカ人女性・ケニア人として初めてノーベル平和賞を受賞した。

 東・中央アフリカで初めて博士号を取得した女性でもある。ケニア赤十字代表や同国国会議員なども務めた。アフリカ中央部のコンゴ盆地にある、世界で2番目に大きい熱帯雨林の保全にも取り組んだ。マータイ氏は離婚の経験があり、子どもが3人、孫が1人いる。(c)AFP