【9月26日 AFP】リビアの反カダフィ勢力連合体「国民評議会(National Transitional CouncilNTC)」は25日、首都トリポリ(Tripoli)で、カダフィ政権下の1996年にアブサリム(Abu Salim)刑務所で虐殺された受刑者のものとみられる遺体1700体あまりを発見したことを明らかにした。

 トリポリにある悪名高い同刑務所では1996年、劣悪な環境の改善を求め受刑者らが暴動を起こし、多数の受刑者が虐殺された。その遺族たちが始めた抗議デモが拡大し、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の失脚につながった。

 NTCのハリド・シャリフ(Khalid Sharif)報道官は、「われわれは(1996年の暴動で殺害された)殉教者たちが埋められた場所を発見した。これは、カダフィ政権による犯罪行為の証拠だ」と語った。

 NTCでは、遺体の身元確認にあたる委員会を設置し、身元確認作業に対する国際社会の協力を呼びかけた。

 アブサリム刑務所における虐殺疑惑に関しては、何年も前から国際人権団体などが事実を明らかにするよう、カダフィ政権に求めていた。(c)AFP/Rory Mulholland and Jay Deshmukh