【9月22日 AFP】(写真追加)2009年にイラン当局に拘束され、スパイ罪と不法入国の罪で禁錮8年の実刑判決を受けていた米国人男性2人が21日保釈され、オマーン経由で帰国の途についた。

 ジョシュア・ファタル(Joshua Fattal)さん(29)とシェーン・バウアー(Shane Bauer)さん(29)は同日、首都テヘラン(Tehran)のエビン(Evin)刑務所から保釈され、オマーン空軍機でイランを離れた。オマーンの首都マスカット(Muscat)にあるカブース・ビン・サイド(Qaboos bin Said)国王(スルタン)の私設空港に降り立つと、待ち構えていた両親らと再会し、抱き合った。

 米国の同盟国でイランとも良好な関係を保っているオマーンが、それぞれ50億リアル(約3000万円)に設定された保釈金を支払うことに同意したという。

 2人は、昨年9月に保釈されたサラ・ショウルド(Sarah Shourd)さんとともに2009年7月31日、イラン・イラク国境の山岳地帯でイラン当局に拘束された。3人はイラク北部の山をハイキング中に国境を越えたとは知らずにイラン側に立ち入ってしまっただけだと主張していた。

 ショウルドさんの保釈の際にもオマーンが保釈金を支払い、ショウルドさんはオマーン経由で帰国した。

 3人の拘束事件は、もともと良好ではなかったイランと米国の関係をさらに悪化させた。2人の保釈時、マフムード・アフマディネジャド(Mahmud Ahmadinejad)大統領は国連総会出席のためニューヨーク(New York)に滞在中だった。(c)AFP/Awad al-Madailwi