【9月16日 AFP】 デンマークで15日行われた議会選挙(一院制、定数179)は、中道左派の野党連合が僅差で勝利し、10年続いた中道右派政権が政権交代して、最大野党・社会民主党のヘレ・トーニング・シュミット(Helle Thorning-Schmidt)党首(44)が同国初の女性首相に就任する見通しとなった。

 デンマーク本土での開票が終了した時点で、野党連合は89議席を獲得。ラース・ロッケ・ラスムセン(Lars Loekke Rasmussen)首相(47)が率いる中道右派の与党連合の獲得議席は86議席だった。いずれも絶対多数の90議席には届いていないが、自治権を持つグリーンランドとフェロー諸島の計4議席を加えても野党連合が勝利する見込みという。

 シュミット氏は熱狂する支持者らを前に「われわれは今日、歴史を作った」と勝利宣言を行った。一方、敗北したラスムセン首相は失望する支持者らに対し、電話でシュミット氏を祝福し組閣を促したことを明らかにした。ラスムセン首相は16日夜にもデンマーク女王、マルグレーテ2世(Queen Margrethe)に辞表を提出するとみられる。(c)AFP/Nina Larson