【8月19日 AFP】ロシアは18日、カザフスタンのバイコヌール(Baikonur)宇宙基地から新型の放送・通信衛星「エクスプレスAM4(Express-AM4)」を打ち上げたが、数時間後に衛星と交信できなくなったと発表した。

 エクスプレスAM4は欧州宇宙大手EADSアストリウム(EADS Astrium)と共同開発した人工衛星で、ロシア全土でのデジタル放送、衛星通信、インターネットなどのサービス提供を目的としていた。

 ロシア宇宙庁(Roskosmos、ロスコスモス)は声明で、打ち上げそのものは成功し、ロケットと衛星の切り離しも予定通り終了したが、「5回目の交信前に問題が発生し」、「現在、衛星との交信再開を試みている」と説明している。

 今年就任したばかりのロスコスモスのウラジーミル・ポポフキン(Vladimir Popovkin)長官は今月初め、露宇宙計画の重点を有人飛行からより実利の上がる事業へと移すと発表し、放送・通信衛星などを例として挙げたばかり。前任のアナトーリ・ペルミノフ(Anatoly Perminov)氏は3回の衛星打ち上げ失敗の責任を取る形で4月に辞任しているだけに、今回の失敗は長官にとって大きな打撃となりそうだ。(c)AFP