【8月14日 AFP】アフガニスタンのパルワン(Parwan)州チャリカル(Charikar)にある同州政府庁舎で14日午前11時(日本時間同日午後3時30分)ごろ、自爆攻撃と銃による攻撃があり、19人が死亡、40人近くが負傷した。旧支配勢力タリバン(Taliban)は犯行声明を出した。

 パルワン州のアブドル・バシル・サランギ(Abdul Basir Salangi)知事は、地元テレビの「Tolo News」に対し、6人の自爆犯が州政府庁舎を襲撃し、現在も銃撃戦が続いていると語り、「私はまだ施設の中にいる」と述べた。

 チャリカルは首都カブール(Kabul)からわずか約50キロ北にある。首都カブール(Kabul)近郊で起きた襲撃事件に治安に対する懸念がいっそう高まっている。

 内務省報道官はAFPに対し、民間人14人と警察官5人が死亡し、37人が負傷したと述べた。負傷者の大半は民間人だという。警察署長によると、襲撃はおよそ1時間以上にわたって続いた。一方、タリバンの報道官はAFPに襲撃を行ったのは「われわれの敬けんな自爆戦士たちだ」と語り、犯行を認めた。

 パルワン州は、長らくアフガニスタンで最も安全な地区とみなされてきた。周囲をかこむ平野には農地が広がり、アフガニスタン駐留米軍の最大規模の基地、バグラム(Bagram)空軍基地もある。

 5日にはカブールから南西に車で1時間ほどのワルダク(Wardak)州で米軍ヘリがタリバンに撃墜され米兵ら38人が死亡する攻撃があり、首都近郊でタリバンが活動している実態が明らかになっていた。近年は、複数の銃撃犯と自爆犯が政府施設や治安部隊施設内に入り込んで自爆するなど、武装勢力による組織的な襲撃の技法が高度化している。(c)AFP