【7月1日 AFP】英北部スコットランドにある原子力発電所で6月28日、原子炉の海水冷却用フィルターに大量のクラゲがひっかかり、2基ある原子炉の運転を手動停止する騒ぎがあった。

 原子炉が停止したのはスコットランド東部ダンバー(Dunbar)近郊のトーネス(Torness)原子力発電所。運営会社である仏電力公社(EDF)傘下のEDFエナジー(EDF Energy)が30日発表した声明によると、「大量のクラゲが詰まって冷却フィルターが使用できなくなったため、手動で原子炉2基を停止した」。安全のための予防的措置であり、周辺住民や環境への危険は全くないと強調している。

 同社によれば、クラゲや海草などの漂流物によって冷却用の海水の流れが妨げられる事態は、原発の安全対策の想定範囲内で、めずらしいことではないという。現在、クラゲの除去作業と、新たなクラゲの侵入を防ぐための監視を行っており、作業が終わり次第、運転を再開するという。(c)AFP